【ネタバレ】『スパイラル/ソウ・オールリセット』の評価・感想!外伝として観れば面白い!

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【普通にネタバレしますので映画未見の人は気をつけてください】

モナリザの画像

『ソウ・オールリセット』観てきました!面白いんだけど、なんか物足りない・・・



ソウシリーズ9作目にして新章の1作目でもある今作『スパイラル/ソウ・オールリセット』。

ジグソウが3で早々に退場してからというもの、後継者や過去の話でかなり長い間シリーズを繋いできましたが、そろそろジグソウを擦り続けるのも無理があろうということでキャラクターを一新し、いよいよジグソウが全く関係なくなってしまいました。

そのおかげで「表面的にはジグソウっぽいんだけれども、なんか違う」感じになり、どこか物足りなさを感じさせる出来に。

あらすじや結末は皆さんご存知だと思うので、ここではこの映画がなぜ微妙な出来になってしまったのかを考えていきたいと思います。


犯人がわかりやすいし、薄い

スリラー・スプラッター映画としてやってきたこれまでのシリーズと違ってサスペンス的な雰囲気を全面に出していた本作ですが、サスペンスとしては致命的な「もうこれ犯人あいつだろ」問題。

序盤からスマホを借りるなど怪しい描写があり、死亡したと思われるもゲームに巻き込まれる描写がないことから、いやもうこいつしかおらんやんとなってしまい、そのせいで最後の種明かしの時もあまりびっくりできないという残念な感じになっていました。

そしてこの犯人はジグソウの信奉者や後継者とかではなくただのパクリなので死生観の哲学なども特になく、キャラクターとして薄いです。

こいつはただの復讐者でしかなく、ジグソウを模倣した理由もとくに描写されていないため、「別にジグソウじゃなくても良くね?」となり、それが作品の魅力を削っているのは否定できないと思います。

ゲーム・殺人ギミックがぬるい



塩酸の中に鍵、人間のヒラキ、関節ぐるぐるなど「どうやったらこんなの思いつくんだよ!」となるような、アーティスティックな殺人ギミックが大きな魅力だったソウシリーズ。

ストーリーがイマイチでも、人間の最悪な死に方を見れれば元は取れる!と期待していたんですが、肝心の殺人ギミックは「舌を抜く→電車」「指をちぎる→感電」「ロウで窒息」「破片をぶつけまくる」「サイフォン輸血」と、今までと比べるとぬるすぎるギミック。

しかも、ジグソウのゲームは無理ゲーに見えて必ず生き残る道が用意されていましたが、今作のゲームは犯人がそもそも復讐目的のため生きて解放する気はさらさらなく、「live or die...make your choice」とは言うもののどのような選択をしてもターゲットには死しか用意されていません。

この点はなんだか、成功してもどのみち死ぬゲームを作ってジグソウにシバかれたアマンダを彷彿とさせますね。

あと、ゲームの時の声がなんかダサいのもマイナスポイント。

でも、ラストのSWATの突入によって完成するマリオネットのギミックは個人的にかなりシビれました。

本作であのシーンだけはテンション上がりましたね。

まあまあ豪華なキャスト陣

主人公ジーク役に『マダガスカル』シリーズのクリス・ロック、ジークの親父役にサミュエル・L・ジャクソンと、無名俳優を使ってきた今までのソウシリーズとは違い、わりかし豪華なキャスト陣を起用しています。

これも、オールリセットして新たな物語を始めます!ということの現れなのでしょうか。

ジークの親父役は別にサミュエル・L・ジャクソンでなくてもよかったと思いますが、なぜ彼はオファーを受けたのでしょうか。

Mファッカーを言いたかっただけ、、、、?

外伝・スピンオフとして観れば面白い

まとめると、「SAW」を期待して観るとイマイチだけれども、映画としては普通に面白い!です。

まあ、邦題でもちゃんとオールリセットと公言しているわけなので、今までのシリーズと違うのは当然なのかもしれません。

ワイスピスーパーコンボが本家ワイスピと全然テイストが違うように、本作も「SAWと世界線が同じなだけのスピンオフである」と考えれば、普通に面白くて楽しめる映画だと思います。

ラスト、気になる締めかたをしてましたが、続編はどんな話になるのでしょうか。

なんだかんだと言いながらも次回作が出たら公開日に観に行ってしまうのだろうなと思っています。

あと、今年のハロウィンの仮装は絶対にこれが流行ると思います。(秋にはハロウィンKILLSが公開されるからマイケル・マイヤーズかもしれない)